看護方式には、チームナーシングやプライマリーナーシング、固定チームナーシングなどさまざまなタイプが存在します。中でも、看護師が働く「導線」に注目し効率の良いケアの提供を実現するのが、セル方式です。患者にとってはもちろん、看護師にとってもさまざまなメリットのある方式であり、働きやすい職場の実現に一役買っているのです。ほとんどの看護方式では、患者への処置が終わればステーションへ戻り、看護記録を書いたり備品の管理をしたり患者の情報をほかのスタッフにシェアするなどを行います。セル方式では、必要な備品を積んだカートを患者のそばに持ち込み、なるべく患者の近くに看護師が常駐するというスタイルです。患者からすると、近くに看護師がいることで、急な容態の変化や体調不良時など、困ったことがあってもすぐに助けを求めやすく、その都度その都度迅速に看護を提供することが可能です。転倒た転落などの不慮の事故を防ぐこともできるほか、褥瘡防止もできるため、怪我の予防という観点からも魅力的な看護方式といえます。
また、看護師にとっても、ナースコールによる移動を最小限にとどめることができるといったメリットがあります。無駄な動きを省くことで、自分の仕事に集中する時間を増やせることにも繋がりますし、自分の仕事に集中した分残業時間も少なくなり、早く家に帰れるケースも増加するのです。働きやすい環境が整うことで、離職率の減少も期待できるでしょう。ベッドサイドケアが充実することにより、寄り添った看護を提供したい看護師には魅力ある看護方式といえます。
セル方式のほかにも看護方式はたくさん。自分の望む看護方式を知りたい方は、この参考サイトも役に立ちます。